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ワインとチーズ巡りのためのカタカナ・フランス語講座 第7回目


 

ワインとチーズ巡りのためのカタカナ・フランス語講座 カタカナ de フォンセ Petite lecon

Bonjour!(こんにちは)
「AFL フランス語学校」のダニエルです。
夏といえばビール!
フランスといったらワインというイメージですが、
実はビールも安く気軽に飲めるので愛飲者も多いんですよ!
オリーブやスナックをお供に楽しむのが一般的です。
やはり、夏場にスカッとした喉ごしで
爽快感を味わえるのは魅了的ですね!
では、今回もイスマエル先生と
フランス語講座を楽しんでくださいね。

ご機嫌いかがですか?
イスマエルです。
さて、第7回の講座は
“フランス人はビールが好き?!” です。
私もよくビールを飲みますが、
日本のビールはおいしいですね~。
フランスのビールもなかなかおいしいので
ぜひ一度試してください。
では、フランスのビール事情について
知ってみてください。

フランス人はビールが好き
枝豆に生ビールと聞くと、日本の人はのどがゴクゴク鳴るようですね。
浴衣姿の若い女性がビールのジョッキを差し出してにっこり、
というビヤガーデンのポスターには、
私たち外国人もついつい目が行ってしまいます。
「ああ、日本の夏だな?」と実感してしまうんです。
残念ながら、日本のビヤガーデンのようなものはフランスにはありません。
ですが、街のどこにでもあるカフェやバーでは、季節を問わず
コックを引いて生ビールをグラスに注いで飲ませてくれる「Pression」があります。
これからもわかるように、フランス人はワインだけでなくビールも大好きです。

ビールは外交の小道具
ビール好きのフランス人といえば、筆頭にあげられるのは、
親日家で知られるシラク元大統領です。
1995年大統領に就任した直後、
当時のコール・ドイツ首相をストラスブールのお気に入りのレストランに招き、
テット・ド・ヴォー(グロテスクな名前ですが、とてもおいしい庶民的な煮込み料理)を
食べながらビールを傾け、信頼感を深め合ったというのは有名な話です。
これには続きがあって、2007年の
EU設立50周年記念式典の際、ドイツのメルケル首相が、
その年に任期を終えるシラク大統領に
あるレリーフのついたビールのジョッキをプレゼントしました。
そのレリーフは、ナポレオンがエジプトで
トルコに戦勝したことを描いたもの。
ビールのジョッキのコレクターである大統領は
大変喜んだといわれています。
これには裏があって、ドイツはトルコの
EU参加を支援しないというメッセージが
込められていたといいます。
こうなるとビールも外交の道具になるのかなと
感心してしまいます。
ちなみに、シラク大統領は何度も来日していますが、
焼き鳥に日本酒、ビールがお好みだったそうです。

飲まれるシーンが違う
このようにフランス人はビール好きですが、
生活のなかで飲まれるシーンがワインとはかなり違っているのも事実です。
なんといってもフランスはワインの国。
口にするまでにも手続きや作法があり、「ワインはじっくりと味わうべき飲みもの」、
みたいな潜在意識がフランス人のなかにはあります。
それに対し、ビールは渇きを癒しのど越しの爽快感を楽しむ飲みものなのです。
そんなわけで、ちゃんとしたレストランのディナーや家庭でも夕食ならワインが常識。
最近はアペリティフにビールを飲む人もいますが、
ビールの後でワインにするとワインの味が壊れてしまいます。
ですから、この順序で飲むのは一般的ではありません。
ワインに対してビールは、家でテレビを見ながらのカウチポテト、
仲間内の気取らないバーベキューパーティ、
あるいはカーニバルなどのイベントではビールが定番です。
ピックニックに出かけるときもビール。
というのもビールはワインと違ってお腹がいっぱいになるので、
「飲みもの」なのに「食べ物」ともみられているからです。
洋の東西を問わず、学生をはじめ若者はビールが好きです。
フランスではなんといってもワインより安いためです。
ちなみに、各スーパーで売られている缶ビールの場合、
50ml あたり日本円で50円ぐらい。場合によっては清涼飲料水より安価です。
アルコール分も低いので、安くてたくさん飲めることになります。
それにワインと違って年によって味が変わったりしませんし、
グラスを準備したり、つまみを考えるための知識も必要ないという手軽さがあります。


なんといっても「Pression」
家庭では、日本と同じように
缶や瓶のビールを飲むのが一般的ですが、
フランスのビール好きがビールを味わいたい時、
カフェやバーに駆け込んで注文するのが
「Pression (bière à la pression)」、生ビールです。
Pression は圧すとか圧力という意味ですから、
コックをひねると生ビールが
泡とともにほとばしり出るという
爽快なイメージにぴったりの名前です。
多くのカフェやバーでは数種類の生ビールをそろえていて、
好みの銘柄を選ぶことができます。
仕事帰りはもちろん昼間も行きかう人を眺めながら、
カフェのテラスにすわり生ビールで渇きをいやすのも、
フランスのスタイルです。


フランスのビールの70%はアルザス産
一口にフランスのビールといってもさまざまです。
もっとも有名なのはドイツとの国境に近い「アルザス地方」。
フランスのビールの中心地です。
そして、アルザスの中心は「ストラスブール」。
ビール好きのフランスとドイツの首脳がグラスを傾けあったのは当然のことといえます。
日本でも知られている「Kronenbourg」もアルザスの銘柄。
フランスで飲まれているビールの70%はアルザス産だといわれます。
そのほかに、地ビールともいうべき少量生産ながら有名なブランドがフランス各地にあります。
パリ郊外にも、ワインの産地のボルドーやラングドック地方にも、
海外県の南国タヒチにも有名な地ビールの醸造所があり、フルーティな香り、ナッツの香りなど、
さまざまな味、フレーバー、アルコール度数が楽しめます。
もう一つは、フランスはベルギー、オランダ、ドイツ、イギリスとビール大国に囲まれ、
各国のビールが入ってくること。なかでもベルギーのビールが人気です。
ですからフランスにいけば、ヨーロッパ中のビールが居ながらにして味わえることになります。

ビールにはカマンベール
ワインにチーズ、ビールに枝豆は定番の組み合わせです。
ではフランスのビールには?
意外かも知れませんが、ビールには「カマンベールチーズ」です。
トロリとしてコクのあるカマンベールチーズは、
さらりとして爽やかなビールの最上のお供なのです。
ただし、適度に熟成し中身がクリーム状に柔らかくなったものを出すのがポイント。
熟成が進んでいないカマベールでは、
ビールの爽快感とカマンベールの濃厚感の対比が楽しめません。
このほか「酢漬けのオリーブ」もよく出されます。
ワインと同様に、ヨーロッパではビールも料理に使います。
もっとも有名なのは「カルボナード」。
牛肉の切り身に、玉ねぎとビールを入れて煮込んだベルギー発祥の料理です。
ムール貝とエシャロットなどをビールと白ワインで蒸し煮にする「ムール・マリニエール」。
これは、ブルターニュやノルマンディーの名物料理ですが、
今やフランスのどこでも愛されています。
ビールはこのほか、クレープの生地を軽くするためにも使われます。

最後にクイズ
ところで、フランス人が日本に来てビールを飲むと甘く感じます。
理由はハッキリわかりませんが製法や材料の違いかもしれません。
また、日本で出てくるビールは冷え過ぎている気もします、
イギリスと違い、フランスでも冷やしますが
日本のようにギンギンには冷やしません。
日本には、4つの大きなビールのブランドがあり、それぞれ味が違います。
そのなかでフランスのビールに近い味のブランドが一つあります。
日本の皆さん、どれかわかるでしょうか。
ヒントは、フランス一番人気のビール、「Kronenbourg 1664」 。
「クリーミーな泡とのど越しのよさ、
さわやかで芳醇な味、苦みがあるのにライト」、と表現されています。
トロリとしたカマンベールをつまみに、
飲み比べて考えるのも面白いかもしれませんね。

では、ビールを飲む時の
ひとみとセバスティアンの
会話のやり取りを見てみましょう!

    
ひとみ:セバスティアン、ビールくれる?
Sébastien,(セバスティアン) passe-moi( パッスモア) une( ユン) bière,( ビエア) s’il te( シルト) plait.(プレ)

セバスティアン:ボトルの、缶の?
bouteille(ブテーユ) ou () canette ?(カネット)

ひとみ:缶がいい。栓抜きは持っていない。
En (オン ) canette, (カネット ) je (ジュ ) n’ai (ネ ) pas (パ ) de (ド ) décapsuleur.(デカプスラー)
セバスティアン:栓を抜くのにライターも、テーブルの縁も使えるよ。
pour (プル) décapsuler (デカプスレ) une (ユン) bière (ビエア) tu (トゥ) peux () aussi utiliser(ユティリゼ)
un (アン) briquet (ブリケ) ou () un (アン) rebord (ルボーア) de () table.(タブル)

ひとみ:缶の方が便利だわ。保存のためにも。
les () cannettes, (カネット) c’est () quand (カン) même (メム) plus (プリュ) pratique!(プラティック)
Pour (プル) le () stockage (ストカジュ) aussi.(オッスィ)


セバスティアン:確かに。はい、どうぞ。
c’est () vrai. (ヴレ) Voilà (ヴォアラ) ta () bière.(ビエア)


栓抜き持ってる?
Tu (トゥ) as () un (アン) décapsuleur?(デカプスラー?)

6 本パックか、12 本パックどっちにする?
On (オン) prend (プロン) un (アン) pack (パック) de () 6 (シス) ou () de () 12?(ドゥーズ)

黒ビール、普通のビール、白ビール、どれが好き?
Tu (トゥ) préfères (プレフェア) les () bières (ビエア) brunes, (ブリュン) blondes (ブロンド) ou () blanches ?(ブランシュ?)

ビールを一杯飲もうか?
On (オン) prend (プロン) une (ユン) petite (プティット) mousse?(ムッス?)
次回は、
“エティケットをもらう”です。
お楽しみに!

陽気なフランス人と
会話しませんか!


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