マルサン大聖堂へ向う道筋に連なる建物とエヴェック宮殿
この村の主役はエヴェック宮殿。美しい庭園と緑に囲まれたテラスをもち、クースランの山々とサラ渓谷のパノラマをさらに見ごたえのあるものにしている。
ガロ・ロマン時代の要塞の上に17世紀に建てられたこの宮殿には、セド大聖堂と美術民俗博物館(ガロ・ロマン考古学・民俗学・現代美術の展示)が入っている。現在大聖堂と博物館は修復中で閉館しているが2011年2月、再開予定。
建物内にある、ツーリスト用の宿泊施設(3つ星)が修繕され最近オープンした。
なかば傾斜した場所に1117年に着工し、16世紀に完成(鐘楼は14世紀トゥールーズ様式の8角形)。ローマ時代の偉大な絵画からなるフレスコ群はイタリアの流れをくむ工房で制作され、使徒やマリアの生涯を描いている。これらは天上のエルサレムを描いた聖遺物箱のフレスコ画と対をなしている。
教会に隣接して、14世紀に回廊を利用して造られた。このみごとなほどの平和の隠れ家は、全部で32あるアーケードの回廊のうち4つを利用している。
18世紀の薬局が歴史の偶然によって完全に今もその姿を留めている。オテルデュー(現在は養老院となっている)のなかにあり、使われている木材はあめ色で美しい。青やさまざまな色で絵付けされた18世紀の陶器の壺、18世紀の吹きガラス瓶、軍隊で使われていた外科手術用具など貴重な品を見ることができる。また、昔の治療法を記した古い書物もあり、 薬草やマムシ、蠍、ヒキガエル、牛の尿、馬糞、蜘蛛の粉などが使われたと示されている。観光案内所に申し出ればいつでも見学できるが、部屋が小さいため一度に入れるのは20人まで。
木枠造りの家々が村の全盛期の豊かさを物語り、その前面には貝と巡礼の杖のモチーフがついていて、中世にはコンポステーラ巡礼路の宿場であったことを思い起こさせる。
クースラン司教の宝物は修道院脇の聖具納室に展示されている。11世紀の象牙でできた蛇の形をした十字架や、白い絹地に金糸の施された12世紀の僧帽、16世紀の銀製の胸像、貴重な金銀細工などがそろっている。